世界的に見て、日本人男性が家事をしないことは有名な話。家事をもっとやらなければという自覚はありながら、なぜ行動に移せないのか、さまざまな切り口で国際比較を研究する明治大学の鈴木賢志教授が解説。その大きな原因は、女性の側にもありました――。 「家事をやらなさすぎ」の自覚は世界一 最近は「イクメン」という言葉もずいぶんと広がり、以前と比べれば、男性も家事や育児を担うのが当たり前という風潮は強まりつつあります。現在は働き方改革が進行中で、それにしたがって仕事や家事における男女の平等も進んでいくものと思われます。そう考えると今は過渡期なのでしょう。 とはいえ、日本の男性の家事時間が少ないのは事実です。日本の男性が日常の家事に費やす時間は1日あたり25分で、世界の中では下から数えて3番目(図表1)。日本の男性も自分たちが家事をしていないことは重々承知で、4割近くの男性が「自分は家事をやらなさすぎだと