/あれが野老の作品となると、話はまったく違う。あれは単独でエンブレムとして成り立っているだけでなく、平面も空間も埋め尽くす圧倒的な展開力を秘めている。日本が世界に誇るべき江戸時代の高度な幾何算術「和算」の美だ。/ ようやく東京五輪エンブレムが決まったとか。野老朝雄。言われてようやく、ああ、そうか、と、この作品のすごさが、改めて、いろいろ見えてきた。平野敬子が当初からケチをつけていたせいで(などと、人のせいにしてはいかんな。ようは私がまだまだ勉強不足なだけ)、てっきり先の次点の原研哉の作品だと思い込んでいた。だが、野老のものとなると、話はまったく違う。単独のこじゃれたエンブレムとして成り立っているだけではない。市松のメイソン趣味も納得がいく。野老氏の作品は、梅田などにもある。みんな踏みつけていて、気づかない。それくらい空間にうまく溶け込んでいる。 アドビのイラストレーターというソフトのせい
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