オレの友人の評判が芳しくない。 そもそも定職に就かずフラフラしていた彼をオレが口利きしてうちの会社に手伝いとして紹介したんだけども、その友人に対する社内の評判がどうも宜しくないのだ。 曰く 「臭い」「汚い」 ・・・と。 「あぁ、やっぱそんな問題が起こったんだ・・・」 ソレがオレの正直な実感だった。 いつ洗濯したか分からないナイロンジャンバーにセーター、ズボン。 肌が弱いせいか、顎の辺りにできものが出来ている。 虫歯のために前歯が半分欠けている。 確かに、悪臭の条件は揃いすぎるほど揃っている。 実際オレも、喋っていてたまに気になることがあった。 まぁ、オレの場合は友達だからそこまで強く気にすることも無かったし、彼はそういう人間と分かってて付き合ってたわけだから別段どうこう言うこともなかったけど、サスガにコレじゃ社内での立場も悪くなるだろうし、社会に出てしまった以上「まぁそういう人間だし」では