民主党の小沢一郎前幹事長は3日午前、テレビ朝日の番組に出演し、沖縄県に駐留する米海兵隊について「実戦部隊はいらない」と述べ、全面撤退すべきだとの考えを示した。理由として「米国の戦略も軍事技術の発達などで前線に大兵力を置く必要がないという判断だ。だから欧州からもみんな引き上げている」と語った。 米軍普天間飛行場(沖縄県宜(ぎ)野(の)湾(わん)市)の移設問題では、鳩山由紀夫前首相が鹿児島県・徳之島などへの県外移設を模索したことに関し、「鳩山氏にその経過や話し合いの内容を十分聞いた上でやろうと思う」と述べ、県外移設を検討する考えを示唆した。 一方で、名護市辺(へ)野(の)古(こ)への移設を明記した5月の日米共同声明についても「尊重しなければならない」と強調した。「小沢首相」の場合、こうした矛盾した発言で再び事態が迷走することも予想される。