この間、私の外来に1歳台の初診のお子さんが立て続けに2人受診されました。私の経験では、お子さんの年代によって受診の理由に特徴があります。1歳台ですと「まだ歩かない」などのご心配が多く、2歳を過ぎると、「まだ言葉がでない」とか「落ち着きがない」という理由が増えてきます。 さて早期スクリーニングの方法としてよく知られているのがM-CHATと呼ばれるチェックリストです。保護者(多くは母親)が23項目の簡単な質問をチェックするだけで、子どもに自閉症のリスクがあるかどうかが簡便に分かるというものです。そしてチェックリストのなかに書かれた子どもの行動の中で重要視されているのが指差し行動で、M-CHATの23項目中3項目が指差し行動に関するものです。 今回受診された1歳9ヶ月の女児は、1歳半健診で「指差しをしない」「クレーン現象がある」ということで自閉症を疑われていました。クレーン現象とは、自閉症の子ど
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