(1)声帯で発生した音は、(2)共鳴腔での共鳴、(3)口内での音色の変化(語音)という加工を経て最終的な歌声となり拡散されます。 (2)(3)でいくら良い音にしようと努力しても、(1)が悪いとどうしようもありません。 発声の練習は、まず(1)声帯、次ぎに(2)共鳴、最後に(3)語音・・・当たり前の話ですが、これが優先順序のはずです。 この順序が入れ替わると本末が転倒した練習になります。 理屈は明白ですが、現実にはどうでしょうか。 声帯は喉の奥にあり、体感的にも実態のつかみ難い器官です。それゆえ、往々にして、(2)(3)の練習で発声を改善しようとしてしまい勝ちです。しかしこのような練習は、まずいところをとりあえず目立たなくしようとする応急処置にしかならないでしょう。 世の中にはたくさんの発声指導書や助言書が出来ています。 それらの多くは、姿勢、呼吸、共鳴、発音、体操、喉に良い食