ちょっとした表示ミスなどで食品が捨てられる「食品ロス」が相変わらず多い。健康に害がなくおいしく食べられるのに捨ててしまったらさすがにもったいない。現状を見かねた消費者団体が回収・廃棄を減らす「食のリコールガイドライン」を提案している。捨てなくてすむものなら--。無駄な廃棄を減らす知恵はないだろうか。【小島正美】 ◇健康危害の有無、基準に/国が目安示して 企業による食品の自主回収・廃棄は、菓子や肉製品などの食品偽装が相次いだ2007年から急に増えた。農林水産消費安全技術センターの集計では、07年の自主回収件数は前年の3倍以上の770件に膨れ上がった。翌08年は845件とさらに増え、昨年は723件と減らない。内訳は、不適切表示が361件(約50%)で最も多く、品質不良96件、基準違反など87件、異物混入53件が続く。 「廃棄は当然なのだろうか」。そんな疑問から、日本消費生活アドバイザー・コンサ