そんなわけで。清水幾太郎著、「論文の書き方」レビュー始めるよ。 序 テーマ 本書のテーマを一言で言えば、「ちょっとお堅い真面目な文章」を書く時に気をつけることは何だろう、ということである。 本書は1959年に岩波新書から出版された。著者の清水幾太郎さんはE・H・カーの「歴史とは何か」の翻訳等で有名な社会学者だ。論文の書き方 (岩波新書) 清水 幾太郎 岩波書店 1959-03-17 売り上げランキング : 8367 Amazonで詳しく見る by G-Tools本書では、著者自身の文章生活の経験を省みて、そこからいくつかの論文の基本的なルールを導き出すことが試みられている。 「論文」とは ここでいう「論文」とは内容・形式が知的な文章、「知的散文」程度の意味である。芸術的な文章である小説、随筆、詩の類とは区別される。また、自然科学分野の報告書の類も含まれない。哲学・思想・文化・社会科学の方面