9月に強行採決された安保法案に対し、全国紙は賛成(読売、日経、産経)、反対(朝日・毎日)と分かれたが、ブロック紙、地方紙はほとんどが反対の論陣を張った。その中でも注目されたのが、神奈川新聞だ。 横浜市に本社を置き、ことし創業125周年を迎えた。発行部数は約19万部。10年前にリニューアルしたホームページ「カナロコ」は、新聞社のサイトらしからぬデザイン。また、毎年8月にみなとみらい地区で開かれる「神奈川新聞花火大会」は約20万人の集客を誇る首都圏屈指の夏の風物詩として有名だ。 本紙面で高い評価を得ているのが、昨年7月から始まった論説・特報面の連載記事「時代の正体」。集団的自衛権容認の閣議決定後初の国会論戦について、識者3人の論評が第1回だった。 その後、米軍基地、ヘイトスピーチ、教科書、ファシズム、表現の自由、イスラム国、従軍慰安婦、日本会議などを取り上げながら、「今」という時代の正体に筆鋒