再び注目する「国体」構造 ――「国内で起きた米兵による犯罪を、日本の法律では裁けない」。 長らく問題視されながら改正されない日米地位協定を筆頭に、日本はなぜ不自然なまでの「対米従属」に甘んじ続けるのか。白井さんの著書である『国体論』は、この謎を「戦後の国体」という斬新なキーワードを用いて詳細に検証し、大きな議論を巻き起こしている一冊です。 世界的に見ても、「通商や防衛などの面で都合がいいからアメリカを親分にしておこう」と、対米従属の姿勢をとっている国は珍しくありません。 しかし、そういう国々は自分たちがアメリカの従属下にある事実を直視し、少しでも対等にしようと懸命な交渉を重ねています。 ところが、日本の場合は「我々とアメリカは利害関係ではなく、真の友情で結ばれているのだ」と奇妙な理屈をたて、支配されていることを認めようとしない。「思いやり予算」や「トモダチ作戦」といった情緒的な言葉ばかりが
![日本がいつまでたっても「アメリカの子分」をやめられない理由(白井 聡) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a76edd20a3bb555f153aa43a1953e7d3c258f92c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F7%2Fe%2F1200m%2Fimg_7e1ef720235484ba9e77c13aac250349229889.jpg)