いま、あらゆる業界で「脱炭素」の取り組みが加速しています。重厚長大産業の代表格「鉄鋼業」も例外ではありません。実は鉄鋼業界から排出される二酸化炭素の量は国内全体の15%を占めています。これからどのように脱炭素の取り組みを進めていくのか。今回、業界では世界最先端とも言われる技術開発の現場を取材することができました。(経済部記者 藤本浩輝) 取材に訪れたのは、千葉県にある国内最大手・日本製鉄の東日本製鉄所君津地区。東京湾アクアラインを使えば東京都心から1時間余りで到着します。 広大な敷地に広がる製鉄所。その東西方向には、東京駅から新宿駅に匹敵する距離があるというから驚きです。 脱炭素に向けた新たな製鉄技術の開発は、この製鉄所の一角で行われています。 「COURSE50」と名付けられたこのプロジェクト。NEDO(=国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託研究開発プロジェクトと