プロレスラーのザ・グレート・サスケ氏(44)が岩手県議時代の政務調査費の返還に応じない問題で、県はサスケ氏の財産を差し押さえる方針を固め、近く盛岡地裁に申し立てることが18日、分かった。 サスケ氏は2005年度の政務調査費の一部約276万円を経営する「みちのくプロレス」の人件費などに使ったなどとして、仙台高裁が昨年7月、返還させるよう県に命じていた。 サスケ氏が再三の督促に応じないため、県は盛岡地裁に提訴。12月の第1回口頭弁論にサスケ氏は出廷せず、答弁書も出さなかったため、同地裁が全額支払いを命じた。 県は1月中旬、同月内の支払いを求める催告状を郵送したが、いまだに返還されないため、差し押さえに踏み切る。県の代理人によると、同社からの役員報酬などが対象になるとみられるが、全額回収できるかは不明という。同社は取材に「本人がおらずコメントできない」と話した。【浅野孝仁】