一昨年102歳で死去したボクの婆ちゃんは、 便宜上「婆ちゃん」と呼んでいたけれど、 普通一般の親等における婆ちゃんとはまた別である。 ボクの父の母は「かおる」という。 昭和19年6月26日、まだ30歳あまりで亡くなっている。 父はその時3歳で、まったく母を覚えていない。 叔母さん(父の姉)も、母の記憶はほとんどない。 かおる婆ちゃんは病床で死期は近いという自覚があったらしい。 なにせ、まだ3歳の息子と7歳の娘を残して死ぬのである。 子供たちの写真を眺めては「ずっと見てても飽きないねえ」と言っていたという。 かおる婆ちゃんは、死期を悟った上で、 病床で二人の子供に長い手紙を書いている。 父はその手紙はなくしたとのことだが、 叔母さんは70年以上経った今もきれいに保管している。 かおる婆ちゃんは、とても心のきれいな人だったと聞いている。 そして、幼い子供を残して若くして死んでいく母親の無念さが
![自己愛性人格障害(292) 母の日記 | ひらいた扉](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8d71ff5111e05619a10d29bb40d7aebaa75c8fbc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fs0.wp.com%2Fi%2Fblank.jpg)