「経済学の勉強は、金持ちになることとは無関係である」 このシリーズが始まってから、私は、金融工学の勉強(基本)を続けてきました。特に先月のコラムでは、金融商品のリターンやリスクの計算式を理解するために、統計や確率の計算式と格闘を続けてきました。 そういう訳で、今回登場する、現代ポートフォリオ理論の数式を見ているうちに、私の脳内では「天空の城ラピュタ」が上映されていました。 「君たち理系の学徒は、統計学の基礎も忘れてしまったのかね!? 平均と……こっちは偏差のパラメータだ!! ああ、これはリスク計算の応用だ!! 読める! 読めるぞ!!」 「……あなたは、いったい誰?」 「ルシータ。私も、君と同じように、もう一つのタイトル(学位)を持っているのだよ。論文名『ベイズ事後確率を応用した最適ポートフォリオによる投資戦略』。私は経済学ドクター(博士) ――『文系』だ」 昨今、「文系/理系の分類」など、