ソニーは3月28日、平井一夫会長(58)が6月の定時株主総会で取締役から退任すると発表した。平井氏は2012年4月に社長兼CEO(最高経営責任者)に就任。12年3月期は4566億円もの最終赤字に陥っていた。テレビ事業の縮小やパソコン事業の売却など不採算事業を整理する一方、「感動(KANDO)」をキーワードに感性に訴えるモノ作りにこだわり、18年3月期に20年ぶりの営業最高益へと導いた。好業績を花道に、社長就任6年を終えた18年4月に会長職へ退いていたが、取締役と同時に会長職からも退任する。 関連記事:ソニー・平井会長が語る「傍流」からの変革 危機に陥っていた会社を立て直した経営者が、好業績を追い風に長期政権を築き、後に“中興の祖”とも呼ばれるようなケースも少なくない。だが平井氏は「企業や組織のトップは、ある一定の期間で交代することが望ましい」と語る。長期政権になると新しいことにチャレンジし
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