18―22。2試合あるうちの1戦目は4点差で敗れた。 6月8日、大阪の近鉄花園ラグビー場で行われたウェールズ戦である。日本は、2万人超の観客を大いに沸かせた。春に欧州6カ国対抗の王者となった相手に対し、低いタックルを繰り出したのだ。ボール保持者とタックラーがぶつかった接点を援護する「2人目の寄り」も低くて速かった。お家芸たる連続攻撃も冴えた。 今回来日したウェールズは、4年に1度結成されるイングランド、アイルランド、スコットランドとの連合軍「ブリティッシュ&アイリッシュライオンズ」に、主力の15名が取られていた。キャリアの少ない若手が主体。いわば控え組だった。さらに、その日は最高気温29度で、母国にはない蒸し暑さに難儀していた。接戦ができた背景を「ウェールズが思ったほどガツガツ来なかったから」と分析するジャパンの選手もいた。 もっともタックルと「2人目の寄り」は、もともと日本の課題だった。