米沢で晩年を過ごした戦国武将・前田慶次の屋敷とされる「無苦庵(むくあん)跡」の発掘調査が26日、米沢市万世町堂森で始まった。米澤前田慶次の会(梅津幸保会長)が市教育委員会の指導を得て行う学術調査で、県内外のボランティアら20人が慶次の暮らしに思いをはせながら11月5日まで作業に当たる。 言い伝えを裏付けし、明確な遺構として後世に伝承する取り組み。慶次の会が公募したボランティアには米沢市のほか、南陽市、東京都、新潟市の慶次ファンや学生らが応じた。 発掘場所は民家敷地の畑部分約300平方メートル。初日は、慶次の供養塔がある近くの善光寺の酒井清滋住職を迎えて地鎮祭を行い、調査の成功と安全を祈願。ボランティアらは早速、スコップで表面の土を取り除く作業を行った。今後、土の色や質の違いを観察するなどし、遺物を探す。 卒業研究の一環で東京から参加した大学4年北村諒さん(22)は「信じた生き方を貫い