ブックマーク / antimainstreameconomics.blogspot.com (3)

  • ガルブレイス、EU債務危機と緊縮の殺伐とした風景を描く

    EU債務危機について説明するとき、債権者はなぜ「緊縮」を求めるのか、また世界の指導的な経済学者(クルーグマン、スティグリツ、ガルブレイスなど)が「緊縮」に反対するのか、質問されることがあります。 一見したところ、緊縮というのは当然の正しい要求のように見えるかもしれません。たしかに単純な算術計算上では、そのように思えます。例えば政府の収入(歳入)が100、歳出が200ならば、赤字は100ですから、その他の条件が等しいならば(ceteris paribus)、歳出を 50 削減すれば、赤字は 50 に減少します。 しかし、この ceteris paribus という呪文のような言葉が問題です。というのは、経済の世界では、ある変化が生じると、前提条件自体が変わるからです。例えば、上の削減額の 50 が GDP の15%に等しいと仮定しましょう。この削減は政府支出による有効需要を総需要の少なくとも

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    watermaze 2015/07/11
  • 何故EU圏、特にユーロ地域は失業率が高いのか?

    1990年代〜21世紀初頭にかけて経済学者に問いかけられた大きな問題があります。それは近年の諸地域、例えばヨーロッパ諸国(EU地域)、とりわけユーロ圏の失業率が高いのは何故かというものです。しばしば、これに関係して米国の失業率が相対的に低い理由は何かという問題も問いかけられていました。実際には、ヨーロッパにも失業率の低い地域があり、また米国でも常に失業率が低かったわけではありません。しかし、<ヨーロッパの高失業vs米国の低失業>という、いわば定型化された質問がしばしば投げかけられていました。 しかも、1994にOECDのEconomic Outlook に「職の研究」(Job Study)が掲載され、「統一理論」(Unified Theory)なるものが主張されるに至り、この問題は世界中の多くの経済学者の関心をひきました。 この「職の研究」(統一理論)によれば、ヨーロッパ諸国の高失業は、①

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    watermaze 2015/06/20
  • ヨーロッパの伝統的家族と相続 1 19世紀以前の状態

    家族(家計、世帯)は、現代の経済学でも重要な経済主体として扱われています。 しかし、今日では主に企業が生産と流通の活動を担っているため、分析対象としての家族(=家計、世帯)の重みは低下しているように思われます。 とはいえ、家族は現在でも依然として消費の主体であり、また労働力を育て上げる上で決定的に重要な役割を演じています。 さらに時代をさかのぼると、家族は生産の主要な担い手であり、その理解なしに経済を論じることはできません。家族史研究は経済史研究のもっとも重要な部分であると言えます。 ところで、家族というと、多少の相違はあるとしてもどこでも似たりよったりと思われるかもしれません。夫婦がいて、その子供たちがいて、さらに場合によっては、夫婦の年老いた親(父や母、またはその両方)がいる、といったところでしょうか? また近代化・工業化・都市化とともに大家族が崩壊し、それとともに核家族が進行してきて

    ヨーロッパの伝統的家族と相続 1 19世紀以前の状態
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    watermaze 2014/02/27
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