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ブックマーク / www.enpitu.ne.jp (1)

  • 活字中毒R。 - 「レジ打ち」の掟

    「県庁の星」(桂望実著・小学館)より。 【三階のエスカレーター横で梅雨対策用の品をワゴンに並べていると、背中越しに野村の接客する声が聞こえてきた。入店して半月余り、どうやらレジを任せてもらえるまでになったらしい。誰かが昼休憩に行っているからだろうか。ポップをテープで留め付けなからそっと野村を窺った。次になにをやったらいいのかわからないのだろう。包装紙を探してみたり、レジに向いたりを繰り返す。右に一歩、左に一歩。前に、後ろに、タン、タン、スタタン。カウンター前で小さなステップを踏み続ける。 野村が言った。「お客様、このカードは使用不可になっていまして、クレジット会社に連絡することとのメッセージが――」 泰子は速攻でレジに向かった。 客が怒りを爆発させる寸前に声を掛けた。「お客様、きっとコンピューターのトラブルです。磁気が弱っていると読み取れないことがあるんです。申し訳ございません。どういたし

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