財政危機の嵐が吹き荒れる欧米諸国、バブル崩壊が危ぶまれる中国、そして東日本大震災のダメージと円高に苦しむ日本――足もとの世界情勢には、とにかく不安要素が多い。そうした状況を反映して、金融市場も迷走の度合いを強め、多くの投資家は「次の一手」を見つけられずに様子見を続けている。投資家はこれから、何を目安にして動けばよいのか。今回、「伝説の投資家」と呼ばれるジム・ロジャーズ氏に話を聞く機会を得た。 ロジャーズ氏は、パンローリング株式会社の運営により、去る11月26日に開催された投資業界最大規模のチャリティイベント「日本SAIKOH2011」に招かれて来日した。大盛況のうちに終わった講演の後、単独インタビューに応じてくれた氏は、今後の市場の見通しと自身の戦略について、詳しく語ってくれた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也) ジム・ロジャーズ/1942年生まれ。米国アラバマ州出身。エール大