【ニューヨーク=柳沢亨之】米ハーバード大(マサチューセッツ州)は30日、学部生約120人が今春の期末試験で答案の不正作成に関与した疑いが浮上、調査を始めたと発表した。 米国を代表する名門大学は、異例の大規模カンニング疑惑に衝撃を受けている。 米メディアなどによると、疑惑が出ているのは約250人が受けた政治学の試験。類似回答が大量に見つかり、受講生の約半数が関与していた可能性がある。試験は、問題を自宅に持ち帰って答案を作る形式で、ノートや書籍の閲覧は認められていたが、学生間の情報交換は禁じられていた。 同大は、「事実ならば知的探求の信頼を裏切る行為で、到底容認できない」との学長声明を発表。厳正に調査し、再発防止策を検討する方針だ。不正行為が確定した学生には、停学1年などの処分が下される。