ただでさえグローバルでサプライチェーン寸断が話題になる中、9月後半あたりから急に中国の電力使用制限がとどめを刺す勢いで飛び込んできた。工業が発達している沿岸部を中心に多くの工場や取引先が証言するように紙ペラ一枚の通知で計画停電に伴う工場の操業削減を命じられた。中国の電力不足はそのサプライチェーンに占める地位から世界中の幅広い製品に影響を与える。アップルのサプライヤー達も減産リスクを警告したのが話題になった。 電力不足は一義的には火力発電用の燃料炭の不足が背景である。旺盛な輸出需要に引っ張られる形で沿岸部の発電などの石炭消費量(上図)はコロナ前の2019年対比でも高かった。冬の暖房需要(それもどうも寒冬になるらしい)が控えている中で、世界的なコモディティ高の影響もあり石炭価格は大きく上昇した(下図)。 発電所の石炭在庫もインドを巻き添えにする形で低迷した。 昨年以来、米中対立の煽りで豪州に経