なぜ野次馬は怒られるのか Jcastニュースの記事「秋葉原事件の被害者撮影 モラル論議が巻き起こる」にもあるように、秋葉原連続殺傷事件をめぐって、現場を撮影した人たちのモラルが問題になっている。背景には報道と野次馬の境界線が消失し、一般人の情報発信とマスメディアの取材・報道の境界線がなくなっているということがあるのだろう。それはたしかに事実であり、そう指摘することはたやすいのだけれども、しかし一方で、なぜ報道の撮影に対してはある程度許容できるのに対し、一般の人の撮影に対してはなぜあれほどの不快感を抱いてしまうのかという、その差を説明できたことにはならない。 知人の大手新聞記者はある夜、当直勤務の途中で火事現場に取材に駆り出された。うっかり会社にカメラを置き忘れていて、手元にある撮影機器はケータイしかない。しかたなくケータイで火事場を撮影していたところ、付近にいた警察官や消防隊員から何度とな