「あのね、演劇人は、くよくよしないものなのよ。 顔をあげて、目を前にむけるの。わたしの好きな言葉はね、”とびらがひとつ閉まるたびに、新しいとびらがひらく”というの。 あなたにとって、そうなると思っているわ、シーラ、心からね」 アップステージ/ダイアナ・ハーモン・アシャー・作/評論社 シャイなシーラは目立つことが苦手で、すぐに顔が真っ赤になってしまいます。でも本当は歌うのが大好きで、舞台に立つことをあこがれてもいます。 そんなシーラがアメリカの中学校での ”ザ・ミュージック・マン” のミュージカルで、バーバーショップ・カルテット(四人組のおじさんの合唱団)の1人に選ばれます。 しり込みをしつつ、家族の期待や先生や親友のキャシーの励ましもあって、断り切れずに引き受けるのですが、モニカが演じるマリアンの代役まで任されてしまいます。 ちなみにこの本の ”アップステージ”というのは、”脇役が主役がか