宮内庁は27日、広野町で東京電力福島第1原発事故後、初めて収穫され、宮内庁を含む各省庁の職員食堂に提供された新米の一部を、天皇陛下の希望で住まいの皇居・御所に届けたと発表した。「皇族の方々にも食べていただけることで、復興への大きな励みになる」。作付けを再開したコメ生産者や町、JAなどの関係者には笑顔が広がった。 広野町は事故後に自粛していた水稲の作付けを約3年ぶりに再開。10月25日、山田基星町長が首相官邸を訪れ、各省庁の職員食堂用のコシヒカリ計1920キロを安倍晋三首相に贈呈した。 宮内庁には今月20日に120キロが届き、陛下に報告したところ、「苦労されて作ったお米であろうから、自分たちも少しいただこうか」と希望されたため、26日に一部を御所に届けた。 同町でコメの有機栽培や減農薬栽培に取り組む新妻良平さん(54)は「広野産のコメを食べていただけることは全国に安全性をアピールするこ