「メイド・イン・バングラディシュ」。ナチュラルだけど洗練されたデザインのバッグに、この文字が刻まれたタグがぶら下がっている。これが、山口の仕事の成果だ。 大学時代に開発途上国支援に興味をもった山口は、アジア最貧国のひとつであるバングラディシュに渡った。そこで、「必要なのは施しではなく、先進国との対等な関係だ」と気づき、ジュートという麻の一種で作られたバッグをバングラディシュで作り日本の有名店で売ることで、自立を支援することにした。 とはいっても「安かろう悪かろう」「援助されるのが当たり前」という価値観が染み付いてしまったバングラディシュで、そうそう事は簡単に進まなかった。失敗、挫折、裏切りなどを乗り越えて、ビジネスを軌道に乗せることに成功した。 外見は、まだ「女の子」と呼んでもいいくらいの山口から溢れ出てくるパワー。「一歩を踏み出す勇気」を持った女性の、大冒険物語の始まり始まり。 担当スタ