即位礼正殿の儀が行われる10月22日に合わせ、政府の復権令が公布・施行される。皇位継承が国家的慶事であることは確かだが、もはや恩赦は時代遅れの遺物にほかならず、慣例のように行う必要などないはずだ。 恩赦の理由と実施内容 すなわち、恩赦を所管する法務省保護局は、なぜ今回実施するのか、次のように説明している。 「新しい令和の時代を迎え、即位の礼が行われます。この慶事に当たり、罪を犯した者の改善更生の意欲を高めさせ、その社会復帰を促進するという刑事政策的な見地から、今般、恩赦を実施することとなりました」 出典:「復権令」及び「即位の礼に当たり行う特別恩赦基準」について そのうえで、「国民感情、特に犯罪被害者やその御遺族の心情等に配慮」したとして、次のとおり内容や範囲を絞り込んだ。 (1) 政令恩赦 罰金刑の執行を受け終わり、3年間再び処罰されていない者に対し、刑に処せられたため生じた資格の制限を