メディアが掲載するニュースのコメント欄が、情報工作の標的になり、大がかりな拡散ネットワークに組み込まれている――。 英カーディフ大学の研究チームが9月初め、そんな報告書を公表した。 情報工作を展開している、と名指しされるのはロシアだ。 16カ国、32の大手メディアのコメント欄を標的に、親ロシアの「読者コメント」が書き込まれ、ロシアの政府系メディアの「まとめ記事」を通じて拡散されていく実態が明らかになった、という。 特に繰り返し標的になっていたのは、英国や米国などの主要メディアだ。 コメントを書き込むユーザーの中には、アカウント名を500回以上も変更しているケースもあった、という。 標的となった件数が多かったのは米国、英国、ブルガリア。ただ、その次に多かったのは、日本のメディアだった。 このネットワークに、すでに日本のメディアも組み込まれているようだ。 ●16カ国、32メディア、242本 影