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ブックマーク / blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo (28)

  • 「違法ダウンロード」が社会正義に反しないとはどういうことか:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    CNET Japanの『「違法ダウンロードは社会正義に反さないが、権利者に悪影響」–文化庁』という記事で 文化庁の川瀬真氏が来年施行の著作権法改正について「個人の(違法)ダウンロード行為が社会正義に反しているということではなく、それらが積もることで権 利者などに悪影響を与えているということ」というように説明されています。ニュアンス的には「社会正義に反しない」というよりも「社会正義に反するとまでは言えない」だと思いますが、この発言の真意は違法ダウンロード行為に刑事罰が適用されないことの根拠を説明したということでしょう。 刑事罰がないとは具体的に言うと、警察による取り調べや逮捕を受けることがない、罰金・禁固・懲役等を受けることがないということです(この辺については過去の拙ブログ記事『借金を返さないことは犯罪ではない』を参照)。もちろん、民事上の損害賠償の責は負います。また、ダウンロードしたコン

    「違法ダウンロード」が社会正義に反しないとはどういうことか:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 「ダウンロード違法化」が確定したようですね:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    津田大介さんのTwitter経由で知りましたが、私的録音録画小委員会において、ダウンロード違法化(正確には、未許諾でアップロードされたコンテンツを情を知った上でダウンロードする行為を私的目的複製の対象としないようにする)が確定のようですね。まあ、個人的には残念ですが、予想通りの展開です。 しかし、この改正によって当に効果があるかは疑問だと思っています。ちょっと前に実施されたアイシェア社の調査では「違法ファイルのダウンロード違法化によってCDやDVDなどの購入機会が増えると思うか?」との質問に対して、約70%「変わらない」と述べています。なお、この率は性別、年齢層にかかわらずほぼ同じです。 よく、ネットユーザーを中心に調査をすると結果がぶれることがありますが(ジョークとして「ネット調査によると日のインターネットの普及率は100%」なんていうのがありますね)、今回の調査はそもそもネットの世

    「ダウンロード違法化」が確定したようですね:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 「風雲!たけし城」のフォーマットは著作物か?:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    のTBSが「風雲!たけし城」に酷似した番組を放送され、著作権を侵害されたということで米ABCを相手取りカリフォルニア連邦地裁に訴えを起こしたそうです(参照記事)。 米ABC当該番組はYouTubeで"Wipeout!"をキーワードにして検索すると観ることができますが、確かによく似ています。 なお、日では仮に酷似した番組を制作・放送されてしまっても著作権法に基づいて訴えるのは難しいでしょう。番組のアイデアそのものは著作物ではないからです。もちろん、美術の著作物たるセットをコピーしたりすれば著作権侵害に問える可能性がありますし、番組の名前等が類似していれば商標法とか不正競争防止法が関係してくる可能性もあるかもしれません。また、一般不法行為に問える可能性もあるでしょうが、フォーマットを真似しただけで著作権侵害とするのは厳しいと思います(もちろん、業界の仁義に反するという点は別論)。 しかし

    「風雲!たけし城」のフォーマットは著作物か?:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 米国では1年ちょっとでDRMフリー音楽配信が当たり前になってしまった件について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    Wal-Martが販売していたDRM認証サーバの運用を停止するということで、DRM付きMP3ファイルを買っていた消費者がファイルの転送等ができなくなってしまうということが、ちょっと問題になっています(関連記事)。Wal-Martは、DRMサーバの遮断前にCD-Rにコピーすることで対応せよと言っているようですが、「リファンドしろ」という声もあるようです。 Wal-Martがどうするのかはわかりませんが、これを見て思うのは米国ではDRMフリーの音楽配信が当たり前になってしまったんだなあということです。 昨年の2月にスティーブジョブズが「DRM不要論」を提唱した時は、「そんなことをしたら違法コピーが蔓延して音楽産業は壊滅する」とか「DRMを廃止できないのとわかっていてのジョブズの詭弁である」というような意見がありました(私も後者の立場でブログ・エントリーを書いたりしました)。 それから1年ちょっ

    米国では1年ちょっとでDRMフリー音楽配信が当たり前になってしまった件について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • ベンダーは「クラウドとグリッドはどう違うの?」というツッコミに答えられるようにしておくべきである:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    8/1にIBMのクラウド・コンピューティング・センター(@晴海)の発表記者会見に行ってきました。クラウドのデモということで、複数の仮想マシンを動的にプロビジョニングして、並列処理プログラムを実行というような事例をやってました。必要に応じて動的に仮想マシンの数を増やしたり減らしたりできるというようなお話です。もちろん、特定のアプリケーションにおいては価値があると思うのですが、これって数年前に「グリッドのデモ」としてサンを始めとする各社がやっていたのと同じシナリオではないでしょうか? 某媒体の記者さんからも「発表資料に日初とありますがどこが初なのですか?」とするどい質問が出ていましたが、クラウドのサービスを提供しているベンダーは「クラウドとグリッドはどこが違うんですか?」という顧客のツッコミには答えられるよう準備をしておくべきでしょう。 私が考えて模範回答はもったいぶって次回に書くことにしま

    ベンダーは「クラウドとグリッドはどう違うの?」というツッコミに答えられるようにしておくべきである:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 栗原潔のテクノロジー時評Ver2 > 【速報】ニコニコ動画の特許が公開されました : ITmedia オルタナティブ・ブログ

    以前から何回か話題にしていたニコニコ動画の特許出願ですが、特許電子図書館(IPDL)にて公開されました(情報提供者の方ありがとうございます)。なお、すべての特許出願は出願日から1年半で自動的に公開されるルールになってます。 特許電子図書館のトップページから「初心者向け検索」→「特許・実用新案を検索する」で、キーワードをドワンゴにして検索すると一番上に表示される「特許公開2008-148071 表示装置、コメント表示方法、及びプログラム」というのがそれです。公開公報のPDFファイルをここにもアップしておきました。 さて、出願の内容ですが、みんなで一斉にコメントしても表示が重なって見にくくならないという点を特徴としています。さすがに、動画アノテーション(コメント付け)での非同期Watch&Chatのアイデア自体は中国のMojiti(今は、Huluに吸収されてしまいました)をはじめとして、ニコ動

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  • JASRACの黒歴史にちょっと触れてみる:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    JASRACの公取立ち入りについて書いたエントリーで、 JASRACのすべてが大問題というわけではありません。比較的ちゃんとしている部分もあれば、問題ありな部分もあります。事実に基づいた冷静な批判を行なっていきたいものです。 なんて書きました。その時に引用しておけばよかったですが、heatwaveさんのブログのこのエントリーとかこのエントリーが参考になります。「日のCDが高いのはJASRACのせい」などというよくネットでありがちな批判が的外れであることがわかります。 と言いつつ、別に私はJASRACを全面的に信頼しているわけではありません。一般的に言って、大勢の人から金を集めて再分配する、競争原理があまり働いていない、法的に強制力のある権利を持っている、監督官庁から天下りを受けているという組織は、黙ってると腐敗しがちであるのは、社会保険庁等の例を出すまでもなく自明でしょう。 となるとやは

    JASRACの黒歴史にちょっと触れてみる:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 【緊急】やはりニコ動でのJASRAC外国曲の利用はNGであった件:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    前々回に書いたニコニコ動画のお問い合わせ窓口からの回答は先方の勘違いだったようです。訂正のメールが来ました。 結局、A1.JASRAC管理の内国曲のみ利用可能、A2.ブログパーツ/ニコニコ外部プレーヤーの使用はOK、A3.タグ等でのJASRAC管理番号の表示は現状では不要ということだそうです。 ということで、フランス人の曲である「さよならをおしえて」は投稿者削除となりました。「砂に消えた涙」も準備中だったのに~ (T_T) 完全な静止画(口パクもなし)に外国曲付けた場合はどうなるのでしょうかね?それか、全く真っ暗な画像に外国曲だけとか?これは、別途聞いてみることにします。しかし、よくよく考えてみれば、「初音ミクsings」も外国曲(動画なし)の置き場として活かす道も出てきましたね。 また、前回に書いたeyeVIOとニコ動の違いですが、結局、JASRAC管理曲であることの提示の要・不要の違い

    【緊急】やはりニコ動でのJASRAC外国曲の利用はNGであった件:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 栗原潔のテクノロジー時評Ver2 > YouTubeがJASRACより先にJRCと契約してしまった件について : ITmedia オルタナティブ・ブログ

    津田大介さんのNatalieからの情報です。日付けで、YouTubeが著作権管理会社のJRC(ジャパンライツクリアランス)と包括契約したので、JRC管理曲を自分で歌ったり、VOCALOIDに歌わせたりした映像がアップ可能になります(CD音源や公式PVの使用はNGです、当然ですが)。 JRC管理曲は同社のWebサイトから検索できます(ちょっと使いにくい)。既に「初音ミクsings」でやった曲があれば、速効でMikuMikuDanceで棒立ち口パクPV作ってアップしようと思いましたが、やはりJASRACと比較すると曲数がかなり少ないので適当なものがありませんでした。(追加:よくよく考えてみれば、「初音ミクsings」ではJASRAC登録をチェックしてから打ち込みしているので、JRCに登録されているはずはなかったのでした(恥)) メジャーどころだと、ラルク、スピッツ、ミスチル、マイラバ、ラルク

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  • 試しにニコニコ動画に作品をアップしてみた件について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    試しに週末に作った作品をニコ動に上げてみました。そんなにアクセス数が伸びているわけではないですが、まさか50歳のオッサンが作ってるとは思わないでみんな聴いてるんだろうなーと思うとなんか楽しいです。自分でやってみて初めてわかることもいろいろとあります。 1.ニコ動は視聴者の間のエクスペリエンス共有だけではなく、クリエイターと視聴者の間のエクスペリエンス共有の場でもある ニコ動は不特定多数の人と「空間だけではなく時間軸も越えて」エクスペリエンス共有できるという点で希有のメディアだと思います。よく知らない人に説明するときには「バーチャル・スポーツバー」だと説明することもあります。スポーツバーと違うのは、エクスペリエンスを共有するのは他の視聴者だけではなく、クリエイター自身も含まれてるということです。気合いを入れて作った部分に対して 「 (・∀・)イイ!」というようなコメントが良いタイミングで入る

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  • Yahoo!ビデオキャストとJASRACとの契約について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    そういえば、Yahoo!ビデオキャストも昨年の7月の時点でJASRACと仮契約して、JASRAC管理曲の演奏動画がアップできるようになったとのプレスリリースが出てましたね。正直、その後はまったく何の発表もないのでまったく忘れてました。 Yahoo!ビデオキャストのサイトに行ってみるとJASRACに関する記載はまったくありません。動画をアップする時に表示されるリンク「削除の対象となる動画とは」の先に、 カバー曲やアカペラなどの演奏を自作した動画は投稿できます。プロモーションビデオやCD音源を利用するなど、実演家やレコード会社の権利を侵害する楽曲が使われた動画は削除対象になります。 となんとなくJASRACの許諾を得ているかのような記載があります。ただし、このブログでも何回も書いているように、JASRACは外国曲の動画へのシンクロ権を管理していない(正確には料金が決まっていない)ため、音声だけ

    Yahoo!ビデオキャストとJASRACとの契約について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ
  • 栗原潔のテクノロジー時評Ver2 > 違法着メロ・着うたサイトと動画投稿サイトに対する気持ちの違いについて : ITmedia オルタナティブ・ブログ

    あらためて言うまでもないですが、違法着うたサイトが社会的に問題になっています(ソースの一例)。 法律的に言えば、着メロ着うたサイトに他人が権利を持つ楽曲を未許諾でアップするのと、動画投稿サイトに他人が権利を持つコンテンツを未許諾にアップするのは、どちらも同様に違法です(著作権者の公衆送信権と著作隣接権者の送信可能化権を侵害)。 しかし、法律論は別として、心情的に考えると、両者には違うものを感じてしまいます。 着うた・着メロの場合は既に合法的な代替案が一応ありますし(品揃えの点で難ありかもしれませんが)、料金も(人によっては高いと思うかもしれませんが)禁止的な設定ではないと思います。 また、CDの音源を使った着うたでは無理ですが、着メロであればJASRACの許諾を受けて合法的に行う方法もあります。何回も書いてますが、JASRACの利用料は禁止的に高いというほどではありません。上のソースで紹介

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  • 初音ミクJASRAC問題の「雨降って地固まる」について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    初音ミクJASRAC問題についてコメントしようといろいろ調べていましたが(はてなダイアリーでも指名で振られてましたし)、結局、両社が建設的な形で和解ということで結果オーライとなりましたね。 JASRACは著作隣接権ではなく著作権を管理する団体なので、作品データベース(J-WID)上のアーティスト名はinformation-onlyであり何らの権利が発生するものでもありません(たとえば、「初音ミクsings」でJASRAC管理曲を配信するたびに「栗原潔featuring初音ミク」とアーティスト名が登録されるのかというとそんなことはありません)。また、ここでのアーティスト名はおそらくは商標的使用ではないので、商標権に基づいて差し止めはできないと思います。ただし、どう転んでも、初音ミクにはキャラクターとしての財産的価値がありますし、クリプトン社はそれなりの投資を行ってきているので、法文上にはなく

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  • JASRACから督促が来た件について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    JASRACへの利用料の支払いをうっかりして忘れていたらメールで督促がきました。利用許諾書に同封されていた払込伝票に書いてある支払期日が来年の5月になっていたのでゆっくりしていましたが、実は利用開始の前日(11/30)までに支払わなければならなかったのでした。督促の文面は以下の通りです。 拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 さて、貴殿(社)に係る音楽著作物使用料は、以下滞納明細のとおりお支払が滞っております。 つきましては、下記の支払期日までに以下滞納額合計を、JASRAC事務所に持参または送金によりお支払いくださるよう状をもって督促いたします。 (以下略) というそっけない文面です。普通のビジネス文書であれば少なくとも初回の督促は、「至急お支払いいただきますようご協力お願いします」みたいな書き方をするのではないでしょうか? そして、さっそくウェブ(J-TAKT)からク

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  • なぜ私はJASRACと契約するに至ったか:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    なんか、ミクsingsがITmedia体で記事になってしまいました(書いたのは岡田記者?)まあいいですけどね。そのわりにコメントが延びないな(^_^;) さて、何でわざわざJASRACと契約してまでこんなことをやっているかということなんですが、第一には、ミクを通じて世の中の人に知られざる名曲を知ってほしいという「教えて君」ならぬ「教えてあげたい君」的な気持ちがある一方で、さすがに知財を商売にしている以上、違法・脱法行為はできないからであります。 第二には、JASRACに対して漠然とした文句を言うだけではなく、実際に正規の手続きを取ってみて具体的問題があるところを問題にしようと思ったからであります。私は、別にJASRACの中の人とは全然関係ありませんし、代々木上原のJASRACの異常に豪華なオフィスビルとその隣にある謎の古賀政男記念館の前を通るたびに複雑な気持ちになってしまう者です。とは言

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  • 「ひこにゃん」事件と「のまネコ」事件は違うよ。全然違うよ。:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    報道情報からはなかなか見えにくいひこにゃん事件ですが、いろいろなソースを総合的に見ると、やはり著作財産権については特に争いがなく、著作者人格権(の同一性保持権)が争点のようです。私としては、以前書いたように、今回のケースでは同一性保持権による差し止めは難しいのではと思っています。 ところで、Internet Watchの記事によれば、弁護士の牧野和夫先生が以下のようなことを発言されています。 弁護士の牧野和夫氏は、「あくまでも詮索ではあるが、この問題は『のまネコ』と近いのでは」と指摘した。「彦根市が市民のためにひこにゃんを使うのであれ ば良いが、作者にしてみれば商業的に走ってしまうのが気に入らないという思いがあったのではないか」。作者が侵害を主張している著作者人格権については、 「(他人に)譲渡できないことになっている」として、市との契約の詳細はわからないが、作者の主張が認められるのではな

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  • ダウンロード違法化と著作権法における副作用について:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    MIAUの津田大介さんが、ダウンロード違法化の問題として以下の点を挙げられています(ソース)。 “ダウンロード違法化”によってもたらされるメリット、つまり著作権侵害対策という目的とその実効性に比べて、“ダウンロード違法化”がもたらす副作用によってもたらされるデメリットの方が大きくて、バランスが良くない この考えには全面的に賛成します。法改正は常に実効性と副作用を前提で考えるべきです。法律とは理想のあるべき姿を決めるものではありません。あくまでも現実的制約の中での最適解を求めるものでべきです。ある行為が社会秩序的に望ましくないからと言って、その行為を直接的に違法化することが必ずしも最適解に結びつくとは限りません。一般に、制度設計を考える上で、「副作用」は重要なキーワードだと思います。 これは、あたかも、情報システムの設計において、インプリメンテーション(実装)を考えないアーキテクチャが意味が

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  • ニコニコ動画とYouTubeもJASRACと契約か:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    ITmediaの記事「ニコニコ動画とYouTube、JASRACに著作権料支払いへ」 によれば、ニコニコ動画とYouTubeも、既にYahoo!ビデオキャストが行っているようにJASRACと正規に契約する方向性にあるようです(過去分の料金の支払いでもめているようですが)。 もし、これが実現するとJASRAC管理曲を自分で作ったMIDI打ち込みで初音ミクに歌わせてニコ動やYouTubeに投稿することが合法的になりますので、ますますミク・ブームが盛り上がりそうです。そうなったら私もお気に入りの曲をばかすかアップしますよー。しかし、私が計画中の合法的音楽配信サイト(まもなく公開予定)はあんまり意味がなくなってしまいますねー (^_^;) もちろん、仮にJASRACとの関係をクリアーしても著作隣接権の問題があるので、CDの音源をそのまま使うことはできません。CDに入ってるカラオケ上で初音ミクに歌わ

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  • 【ネタ】初音ミクのカスタマイズについて:栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    映画のM:i:III(ミッション・インポッシブル3)で、トム・クルーズが変装して悪役のボスになりすますために声紋をコピーする必要があるということで、悪役に銃を突きつけて「この文章を読め」と命令するシーンがありました。文章は、「Mary goes to school..」とかそんな感じの意味のない文章で、要は、これを読むとすべての音素が記録できるという設定なのでしょう。ものすごく緊迫感のあるシーンとへんてこな文章を読まされる悪役のマヌケさ加減のギャップが印象的だった記憶があります。 アルファベットの26文字をすべて含む文章として" The quick brown fox jumps over the lazy dog "というのがフォントの確認なんかで使われることがありますが、それに似てます。 初音ミクというかVOCALOIDも原理的には音素さえ用意すれば、誰の声ででも歌わせることができるわ

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  • 【連載企画】合法的音楽配信サイトを作ってみる(4):栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ

    JASRACから許諾通知のメールが来ました。思ったより早かったです。この後、郵便通知が届くようです。そこに書いてあるコードを入力することで、JASRACの許諾マークがダウンロードできるようになり、それをサイトに表示する必要があるようです。後は、金さえ払えば手続き終了です(クレジットカードも使えるようです)。 実は、この許諾マークが来る前に、一度JASRACから確認が来て、「CDをエンコードした音源を使ってませんか?」みたいなことを聞いてきました。こんな話は、ウェブ登録の時に全部回答しているはずなんですが、紙の処理とウェブの処理の連携が取れていないのでしょうか?それとも準備中のサイトに、「初音ミクに歌わせます」とか書いたので、実在の歌手のサンプリングでも使うのかと誤解されたのでしょうか?よくわかりません。「自分で作ったMIDIデータをバーチャル・ボーカリストに歌わせるサイトです」と回答し

    【連載企画】合法的音楽配信サイトを作ってみる(4):栗原潔のテクノロジー時評Ver2:オルタナティブ・ブログ