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ブックマーク / note.com/haibisu (2)

  • 人殺しの話|伊藤ハイビス

    姉の話はいつも話半分に聞き流すのですが、記憶にこびりついた言葉が幾つかあって、その内のひとつが、 「二十歳を過ぎたら、親のせいじゃなく自分の責任」 どんなに納得できなくてもそうなんだ、と言われて、そりゃあそうだろうなあ、という気持ちと、この世は不平等だな、という気持ちがありました。 この「親」という単語は、自分に痛烈に響く言葉に置き換えるべきなのでしょう。 いじめられっ子だった私なら、いじめ友人に裏切られたなら友人、恋人とか社会とか、表沙汰にならなかった暴力でもいいかもしれない。 小学生の時、Sくんというクラスメイトがいました。 なにが発端で始まったのかは知らないのですが、馬鹿にすることも、その子を気持ち悪がることも、学年全体が許容している子でした。 一緒に遊ぶことはなかったけれど、私はSくんに対して悪いイメージはありません。 意地悪なところがなかったし、一緒にいると周りにからかわれるの

    人殺しの話|伊藤ハイビス
    white_cake
    white_cake 2019/09/05
    真摯で誠実。人間は皆被害者でもあり加害者でもあり、誰もがそうだからと免罪にもならず、善悪の帳尻が合ったと感じられることは稀で。柔らかな筆致から、現実から逃げず向き合ったひとだから書ける凄みが伝わる。
  • シルバニアに救われた話|伊藤ハイビス

    これは、恨みごとではなく、人間の構造って不思議だなと感じた話なのですが、シルバニアに救われたことがあります。 シルバニアってあれです。シルバニアファミリー。可愛い動物たちが素敵な家で素敵な暮らしをしているという設定の、あの玩具。 詳しいことは知らないのですが、おそらく日の、ドールハウスの走りなのではないでしょうか。 買ってみると分かるのですが、これがまたよく出来てる。キッチンの下の扉を開けるとちゃんと排水管がついていたり、トイレの蓋の上げ下げがちゃんと出来たり、なんというか嘘がない。 私は子どもの頃、これがとても欲しかったんだと思います。 思います、というのは、よく覚えていないから。 家庭によって、環境によって、どんな物が与えられるかはそれぞれですが、私は自分の親に誕生日プレゼントもクリスマスプレゼントも貰ったことがありません。 当然シルバニアだって買ってもらえない。 他の子は貰っている

    シルバニアに救われた話|伊藤ハイビス
    white_cake
    white_cake 2019/08/29
    うつくしい。内なる寂しい子供が満たされたことも嬉しいし、他者に依存せず求めず独力で辿り着いたのが本当に素晴らしい。/子供が好きじゃない人を未熟な存在として扱うの、本当によくないと思う。
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