なんかどうかしてる小説っていうのは、とにかく冒頭とラストの破壊力がとんでもないものだと私は思っています。 大切なことは二つだけ。どんな流儀であれ、きれいな女の子相手の恋愛、そしてニューオ ーリンズの音楽、つまりデュ ーク・エリントンの音楽。 ほかのものは消えていい。なぜなら醜いから。 ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』の、有名なまえがきです。 久しぶりに読んだら、やっぱりこれめちゃくちゃいい小説だわ……と思ったので、今回はこれの感想文を書きます(思いっきりネタばれします)。 コランとクロエ 『うたかたの日々』、直訳すると『日々の泡』となるそうですが、前に私が読んだのはこっちでしたね。今回読んだのは光文社文庫の新訳です。 日々の泡 (新潮文庫) 作者: ボリスヴィアン,Boris Vian,曽根元吉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1998/03/02メディア: 文庫購入: 5人 クリック