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ブックマーク / aniram-czech.hatenablog.com (11)

  • ほかのものは消えていい。なぜなら醜いから。 - チェコ好きの日記

    なんかどうかしてる小説っていうのは、とにかく冒頭とラストの破壊力がとんでもないものだと私は思っています。 大切なことは二つだけ。どんな流儀であれ、きれいな女の子相手の恋愛、そしてニューオ ーリンズの音楽、つまりデュ ーク・エリントンの音楽。 ほかのものは消えていい。なぜなら醜いから。 ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』の、有名なまえがきです。 久しぶりに読んだら、やっぱりこれめちゃくちゃいい小説だわ……と思ったので、今回はこれの感想文を書きます(思いっきりネタばれします)。 コランとクロエ 『うたかたの日々』、直訳すると『日々の泡』となるそうですが、前に私が読んだのはこっちでしたね。今回読んだのは光文社文庫の新訳です。 日々の泡 (新潮文庫) 作者: ボリスヴィアン,Boris Vian,曽根元吉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1998/03/02メディア: 文庫購入: 5人 クリック

    ほかのものは消えていい。なぜなら醜いから。 - チェコ好きの日記
  • 想像力の向こう側 - チェコ好きの日記

    めちゃめちゃ暗い話なんだけども、数年前、あるブログを夢中で読んでいた。具体名は伏せるが、ブログ主の彼は、自殺を決意していた。 勤めていたエロゲーの会社を退職し、あとは働かずに貯金で生活、お金が尽きたところで死ぬという。ブログには、死をむかえるまでの日常が、丁寧な筆致で綴られていた。その人がブログに書いた最後の記事は、「これから樹海に行きます」だった。 もちろん、真偽は不明である。私がそのブログを発見したのは、最後のエントリが更新されてからさらに3年くらい経ったときだったので、ブログ主と交流したりとかはなかった。それでも、そのブログが悪趣味な嘘であったらどんなにいいかと思った。もしくは、「樹海に行きます」のエントリを更新した後、気が変わって「やっぱやーめた」ってなっていたら、とか。 ブログ主亡き後に読む、彼の日常は平坦だった。 朝起きて、朝をとって、近所の図書館に行く。一晩中かけてゲーム

    想像力の向こう側 - チェコ好きの日記
    white_rose
    white_rose 2017/08/11
    この人は健康なんだな、と思った。羨ましい気もするけど……
  • 岡崎京子の描いた”ガールズ”はどこへ消えたのか? - チェコ好きの日記

    どこで読んだだれの文章なのか忘れましたが、「岡崎京子の漫画に出てくる女の子っていうのは、男と恋愛するのが好きなんじゃなくて、男と恋愛した話を女同士でするのが好きなんだよね」ということをいっていた人がいて、なんて的確な岡崎京子評なんだ! と思わず感動したことがあります。 というわけで今回は、3月31日まで世田谷文学館でやっている(やっていた)岡崎京子展『戦場のガールズ・ライフ』について感想を書いていくのですが、こんな展覧会をやるくらいなので、もう岡崎京子という人の漫画家としての地位は、揺るぎないわけです。ポジティブな岡崎京子評は探せば、いくらでもどこにでもあるでしょう。なので私は今回”あえて”、ネガティブな岡崎京子評というのを書いてみるつもりです。 岡崎京子の描いた”ガールズ”はどこへ消えたのか? さて、岡崎京子の漫画に登場する女の子たちは、だれもかれもが強力なまでの”ガール”です。ここでい

    岡崎京子の描いた”ガールズ”はどこへ消えたのか? - チェコ好きの日記
    white_rose
    white_rose 2015/03/31
    懐かしアイテムだよね。まあまあ好きだけどもとから共感はあんまりない。/その後を想像するような作風かなあ? ガールの間を切り取っただけでいいと思うんだけど。ひなぎくだってそうだし。
  • 「好き」「嫌い」をこえた芸術鑑賞法があるとしたら - チェコ好きの日記

    下記の記事を読みましたー。 けいろー(id:ornith)さんの、「良い」「悪い」が分からないので「好き」「嫌い」で考えるという美術館の楽しみ方はまったく正しくて、というか正しいとか正しくないとかそもそもないので、反論というわけではなく、補足です。 なお、後半は元記事をはなれて話がとんでもなく飛躍しておりますので、ご注意ください(けいろーさんごめんなさい)。 「好き」「嫌い」のその先 美術、映画小説、その他諸々のさまざまな芸術作品を鑑賞するとき、けいろーさんがいうように、基的には「好き」とか「嫌い」とか「面白い」とか「つまんない」とか、そういった基準で考えてOKだと私も思います。知識があればもっと面白い発見ができるかもしれないけど、それは絶対ではありません。 でも、このブログでいつも美術やその他諸々の芸術作品のことをエラソーに取り扱っている私としては、これを読んでくれているみなさんには

    「好き」「嫌い」をこえた芸術鑑賞法があるとしたら - チェコ好きの日記
    white_rose
    white_rose 2014/12/19
    いつものこのブログっぽくないことを言ってるなと思った。
  • 美術史、ヤンキー絵画を語る『ラッセンとは何だったのか?』 - チェコ好きの日記

    イルカの絵、といえばだれでも真っ先に、クリスチャン・ラッセンの絵画を思い浮かべるのではないでしょうか。目に鮮やかなその作風は、一度見たら忘れられない鮮烈な印象を、私たちにあたえます。 ※ラッセンのジグソーパズル このクリスチャン・ラッセンという人の作品は、日では80年代後半〜90年代前半に、ブームの全盛期を迎えました。今では少々影が薄くなった気もしますが、一時期はおもちゃ屋さんのジグソーパズルコーナーへ行けば、ハワイのお土産屋さんに行けば、水族館へ行けば、カラオケに行けば、パチンコに行けばーー必ずラッセンの絵か、あるいは「ラッセン的なイメージ」が溢れていたような記憶が、確かにあります。 私は1987年の生まれなので、その全盛期の頃の「ラッセン」を、ぼや〜っとした印象でしか知りません。でも、ジグソーパズルとか水族館とか、自分を取り囲む環境のなかで「ラッセン」あるいは「ラッセン的なるもの」を

    美術史、ヤンキー絵画を語る『ラッセンとは何だったのか?』 - チェコ好きの日記
    white_rose
    white_rose 2014/09/19
    価値だとかを置いといてただのイラストとして見てもなんだかもう古い感じがするのは、やっぱり80年代~のエウリアンでさんざん流行ったからかな、と思ったけど、その古さこそがヤンキーか。
  • 園子温が苦手な私による園子温論 - チェコ好きの日記

    「ま、うちらみたいなさ、筋金入りの映画ファンからすると、園子温って映画的にダメなんだよね」。 上記の言葉は、私がいったわけではありません! 園子温に、ある日飲み屋に行ったら自分のことがそういわれているのを聞いてしまった、と書いてあっただけです。 私はこの人たちの言葉に賛同するわけではありませんが、それでも、いわんとしていることは何とな〜くわかります。実は私も、園子温映画が苦手な1人でして、今回このエントリを書くにあたって「何で苦手なのかな〜」と考えていたら、飲み屋で園子温映画を酷評していたらしい彼らと、遠からぬ結論になりそうな予感がしました。けれど、「映画ファンからすると、映画的にダメ」というのでは、あまりにも乱暴すぎます。もうちょっと丁寧に、園子温のダメさを語ってみよう。あるいは、ダメじゃなさを語ってみよう……というのが、このエントリの主旨です。 が、しかし、私も園子温という人に

    園子温が苦手な私による園子温論 - チェコ好きの日記
    white_rose
    white_rose 2014/03/28
    中二っぽいよね!だから言うの一瞬躊躇しちゃうんだけど、私は好きです。合うってことだと思う。
  • 映画『風の谷のナウシカ』は序章にすぎないと聞いたので、原作を読んでみました。 - チェコ好きの日記

    タイトルのままなのですが、映画『風の谷のナウシカ』は全7巻にわたる原作漫画の冒頭2巻を、原作の設定を簡略化してアニメ化したものであるという話をけっこう前に聞いたんですね。で、いつか原作を読んでみたいと思いつつズルズル来てしまったんですが、やっと全7巻を読み終わったので、感想などを書いてみようかと思います。 ワイド判 風の谷のナウシカ 全7巻函入りセット 「トルメキア戦役バージョン」 (アニメージュ・コミックス・ワイド版) 作者: 宮崎駿出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2003/10/31メディア: 大型購入: 92人 クリック: 775回この商品を含むブログ (338件) を見る 宮崎駿のアニメが好きじゃなかった 毎年のように何度もTVで放映しているため、宮崎駿のアニメは何だかんだいいつつ一通り観ているという人が、日では大半を占めるのではないかと思います。私もだいたいの宮崎アニメ

    映画『風の谷のナウシカ』は序章にすぎないと聞いたので、原作を読んでみました。 - チェコ好きの日記
  • 村上春樹と宮崎駿の物語は、マニュアル化されている!? - チェコ好きの日記

    「村上春樹のファン層と、宮崎駿のファン層って重なる気がするんだよな」 と、いっていたのは、知人だったかだれだったか。前者のファンではあるけれど、後者はどちらかというとアンチに属する私は、思わず「むむむ」と反論したくなったものです。 しかし、先日『物語論で読む村上春樹と宮崎駿——構造しかない日』というを読んだことがきっかけで、「やっぱり村上春樹と宮崎駿って似てるのかもしれない」と思い直した私は、この超有名な2人の作者の物語について、考えてみることにしました。 物語論で読む村上春樹と宮崎駿 ――構造しかない日 (角川oneテーマ21) 作者: 大塚英志出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2009/07/10メディア: 新書購入: 12人 クリック: 69回この商品を含むブログ (43件) を見る 村上春樹と宮崎駿の物語は、マニュアル化されている!? 「ホッ

    村上春樹と宮崎駿の物語は、マニュアル化されている!? - チェコ好きの日記
  • あなたの美術の知識がどれくらいあるかを試す例題10問 - チェコ好きの日記

    美術出版社が主催している、「美術検定」という検定があります。美術作品への背景知識がどれくらいあるかをはかる、趣味検定です。出題範囲は、西洋・東洋、時代を問わず、いわゆる美術作品と呼ばれるものすべてが対象となり、幅広いです。 美術検定 私はゆくゆくはこれの1級をとりたいと日夜努力している(?)のですが、今年受けようと思っていた2級の検定試験は、他の資格試験の勉強を優先したため、受検自体を泣く泣くあきらめることとなりました。 ちなみに昨年は3級を受けたのですが、忙しくてまったく勉強できなかったにも関わらず、過去の遺産で合格することができました。3級は、初心者にもおすすめのレベルです。 美術検定2012 3級に合格していた話。 - (チェコ好き)の日記 しかし1級・2級は、ちょっと問題集を見ただけでも難問ぞろいなのがわかるので、さすがにこうはいかないでしょう。 もちろん、努力して勉強して合格した

    あなたの美術の知識がどれくらいあるかを試す例題10問 - チェコ好きの日記
  • 村上春樹の「好き」「嫌い」はどこで分かれるのか? に関する一考察 - チェコ好きの日記

    「村上春樹の小説がどうも好かん」という方に、たまに出くわします。 一方私は、けっこうな村上ファンです。長編小説はすべて読んでおり、短編小説も一部をのぞいてほとんど読んでいます。エッセイもたくさん持っています。 ただし、村上ファンであることを公言するとアンチ村上派に鼻で笑われるので、最近は「村上春樹が好き」であることを、あまり表立って言わないようにしています。 (表立って言えないので、ブログに書いています……。) 村上肯定派も、アンチ派も、この方の小説に関しては、いろいろと言いたいことがあるもよう。 アンチ派の意見として代表的なのは、Amazonの『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』のレビューで★1の評価をつけている、ドリーさんのようなものでしょうか。 Amazon.co.jp: ドリーさんのプロフィール: レビュー このドリーさんのレビューは大変面白くて、ファンである私も、思わず吹

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  • まったくどうでもいいことを学んでいた私の大学4年間について - チェコ好きの日記

    局長 (id:kyokucho1989) さんの以下の記事を読んで、私も大学や大学院で学んだことを、思い出してみたくなりました。 四年制大学ってひどい!わけわからん教養を学ぶために大学でやってきたことをまとめる。 - マトリョーシカ的日常 私が大学生をしていたのは、2005年から2009年の4年間。 大学院生をしていたのは、2009年から2011年の2年間です。 現在は、2013年。 このあたりで思い出しておかないと、記憶が永久に葬られてしまう可能性があるので、記録として残しておきたくなったというわけです。 ちなみにプロフィールにあるとおり、私は「役に立たないことを学ぶ学部代表」として名高い文学部、それも芸術系の出身です。 大学の頃の話を、理系や法学、政治経済系出身の知り合いにしたりすると、いつも苦虫を噛み潰したような顔をされます。そして苦し紛れに彼らがいうことは、「ラクそうでいいね」。

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