課題もこれから、方向性もこれから 日本のキャシュレス比率(現金以外の決済比率)として、上げられているのが約2割という数字であるが、これは銀行口座間の振替・送金が入っていない。 キャッシュレス決済比率を上げる計画書「キャシュレス・ビジョン」は経済産業省が作成してもので、キャシュレス化も経済産業省が主体となっているのもその一因かもしれない。金融機関を所管していないのである。 今後の現金の展開には2つある。弊書『決済インフラ入門(2020年版)』(東洋経済新報社)と『通貨経済学入門(第2版)』(日本経済新聞)にも書いたが、金融庁が考える「電子マネー」になり、その後「デビットカード」にシフトしていく方向と、経済産業省が考える「クレジットカード」にシフトしていく方向の2つがあると考えている。 電子マネーとクレジットカードを利用者から比較してみると、電子マネーは現金(円)をそのまま電子化したもので、カ
![「1万円札廃止」がキャッシュレス化推進の切り札だ(宿輪 純一) @moneygendai](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e8f6e2e8e18ce6797856cfcbce395656a6e89118/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Ff%2F7%2F1200m%2Fimg_f726204ed2307d5f5f07c0aea48453f866345.jpg)