16日で就任から4カ月を迎える菅義偉首相が孤立感を深めている。新型コロナウイルス対応が後手に回り、支持率の下落が続くが、官邸内で首相に意見具申できる空気は薄く、蜜月だった自民党ともすきま風が吹き始めている。首相は重要案件で言い間違いを連発するなど、負の連鎖から抜け出せずにいる。 首相は15日朝、日課の散歩をこなし、官邸で閣議に出席。午後には田村憲久厚生労働相らとコロナ対応を協議し、複数の議員らと面会をこなした。年末から休み返上で働いており、せき込む場面が目立つなど、官邸内からは疲労を懸念する声も出ている。 首相周辺は「体調は問題ない」と話すが、目立つのが言い間違いだ。13日の記者会見で医療提供体制の逼迫(ひっぱく)を改善する法改正について問われ、首相は「国民皆保険を続けていく中で今回のコロナがあり、検証していく必要がある」と発言。ネットで国民皆保険の見直しに言及したとの臆測が広がり、加藤勝