セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一前社長の処遇をめぐる鈴木敏文前会長の人事案から巻き起こった経営混乱で、堰を切ったように持株会社であるセブン&アイ・ホールディングス(HD)内部の深い事情が赤裸々に伝わってきました。 それにしても、「もの言うファンド」のサード・ポイントならずとも鈴木氏が提示した人事案は、いかにも唐突に感じたはずです。井阪社長からはなんの新しい提案もなく、リーダーとしては物足りないから任期が終わるのを契機に社長を退いてもらう、という提案でしたが、セブン−イレブンは5年連続で過去最高の営業利益を記録する好調ぶり。その先頭に立ってきたのが井阪氏なので、疑問に感じる人は少なくなかったのではないでしょうか。ゆえに「鈴木氏が息子の康弘氏(取締役執行役員最高情報責任者)を社長にするために、強権をふるい始めた」と見られてしまったのでしょう。 むしろセブン&アイHDのアキレス腱は、総合スー