突然ですが、モアイ像で知られるイースター島が日本の領土になる可能性があったことをご存じですか。1937年、チリの日本大使館から本国に送られた公電、外交文書が伝える歴史的事実です。 こうした事実は、外交文書が公開されなければ埋もれていたかもしれません。しかし、外交文書はすべてが明らかにされるわけではなく、「極秘」や「秘」といった機密指定で厚いベールに包まれている一面もあります。 財務省による決裁文書の改ざんなどで公文書の管理のありかたが問われていますが、外交の分野では、文書の公開のしかたひとつで歴史が変わりかねない、そんな大きな影響があることが見えてきました。 (政治部 外務省担当記者 辻浩平)