ドイツの教育制度の大きな特徴は、小学校4年生の時に、人生でも最大の岐路に立つことであろう。小学校4年生の時に、ギムナジウムに行くか、職業学校的な基幹学校、実科学校に行くかといった進路が決まってしまう。この制度は州によって多少異なり、例えばニーダーザクセン州は、小学校6年生の時まで選別の猶予が与えられているそうだが、私の住んでいるノードライン・ヴェストファーレン州は小学校4年生の時に決定する。ギムナジウムは大学に進学するコースであり、実科学校も大学への進学という道は残されているが、それにしても小学校4年生でその後の人生の進路がほぼ決まるというのは、結構厳しい制度ではないかと思う。小学校4年生の息子がいる私の知り合いによれば、ギムナジウムに行く割合は3割程度であり、知り合いの息子さんはギムナジウムに行けるが、友達は行けなかったそうである。その判断は誰がするかというと担任であり、担任の権力は絶大