2016/2/18 2013年夏、前橋育英高校が甲子園で初出場初優勝を果たすと、高校野球界である言葉が流行語になった。 「凡事徹底」 平凡なことを非凡に努める。 誰でもできることを、誰よりも負けないくらい、徹底してやり続ける。 発信源となったのが、今回取り上げる荒井直樹監督だ。前橋育英の監督に就任した頃、チームスローガンとして掲げた。イエローハットの創始者であり、NPO法人「日本を美しくする会」の顧問・鍵山秀三郎の言葉だという。 凡事徹底=濃い平凡の蓄積 掃除の大切さを伝えている鍵山さんの生きざまに学ぶ人物は多く、そのうちの一人である荒井は「凡事徹底」をチームづくりに具現してきた指導者だった。 「鍵山秀三郎さんが好きで、何回もお会いさせていただきました。鍵山さんに言われたのは、『荒井監督のやり方は、誰にも認められなかったでしょう?』。僕は掃除を大事にして指導をしているのですが、『掃除より練