安倍晋三首相主催の「桜を見る会」で、乾杯する安倍首相(後列左)、公明党の山口那津男代表(同右)、菅義偉官房長官(中列右から2人目)=東京都新宿区の新宿御苑で2019年4月13日、代表撮影 前回の記事では政治家が自身の選挙運動のために国や自治体の予算、行政活動を利用している、「私物化」している例をいくつか紹介しました。今回は、利益分配の側面から政治・行政の「私物化」について考えていきたいと思います。 政党は支持層の利益を代表する存在 支持者への利益供与は、桜を見る会に限る問題ではありません。ただし、意見募集記事で述べたように政治には利益還元の要素はつきものです。先にこの点を整理しておきます。 武蔵さんは「元々『政治』とはなんでしょう?(中略)本テーマの提言者は『政権に就いた際に支持層に利益を還元するのが政党の使命』とされるが、ここから既に違っている。政治は“国民の安寧”を実現するのが目的」と