2022年1月17日のブックマーク (2件)

  • ララビアータ:アレントのスターリン主義批判 - livedoor Blog(ブログ)

    アレントの『全体主義の諸起源』は、歴史的起源を偶然の産物として描く。ここで、ブローデルらによる歴史社会学の方法に触れておこう。出来事は、ふつうそのまま社会構造の変革を生み出すことはない。技術革新は、その分野の生産性を高め、大きな収益を生み出すが、その変化はやがて市場によって安定価格に導かれ、総じて構造に変化をもたらすことはない。 しかし、18世紀のイングランドにおけるように、紡績機と紡織機の改良が、互いに互いの技術開発を刺激し合うことが起こると、その周辺に工具や部品製造の産業が集積し始める。簡単に部品がそろう市場の集中が、次の技術革新を可能にするのである(例えば秋葉原のことを考えるだけでよい)。どのような所に需要の拡大と供給のひっ迫が起こり、どのような技術革新が起こっているかを知らせる業界情報誌などの存在も、技術革新を準備するには必要な社会的インフラとなる。こうして持続的な技術革新を可能に

    wkatu
    wkatu 2022/01/17
  • ララビアータ:革命の伝統 - livedoor Blog(ブログ)

    例によって、山形新聞への投稿 「栄(は)えある革命の伝統を守れ」(民族独立行動隊の歌) 戦後の進駐軍占領下、京浜工業地帯で起こった労働争議の中で生まれた歌である。以前から、この一節に奇妙な所があると感じていた。我が国の政治史上、それほど誇るに足る、守るに足る「革命の伝統」など有ったのかという点もさることながら、そもそも「革命」は「伝統」と真逆のものではないのか? アメリカ革命の伝統は、独立宣言に記され、公民権運動の中によみがえった。フランス革命の伝統は、『レ・ミゼラブル』などの文芸作品の中で繰り返し歌われ、民族独立運動やレジスタンスの中に受け継がれた。しかし、マルクス主義的な革命は、いかなる伝統にも訴えない。それは、冷徹な「歴史法則」に基づくとされ、その政治方針は「科学的」知見と見なされる傾向がある。 しかし、未来は予測しがたく、政治活動には不確実性が付きものであるとしたらどうだろうか? 

    wkatu
    wkatu 2022/01/17
    『おそらく「科学的」唯物論では説明のつかぬ革命の伝統が存在するのだ。……いずれも科学的には裏付けようもないものどもが、不確実の闇の中に光を放つのである』