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ブックマーク / note.com/daitamesue (3)

  • 再配分と根性論|DaiTamesue為末大

    長文ファンの皆様おはようございます。年末ですから当に長文です。今年一番気になったことは「社会の配分システム」でした。 スポーツには根性論というものがありますが、これを定義すると「リソースの制限を考えない思考体系」だと言えます。 典型例は「365日限界までやれば絶対勝てる。根性を出せ」のようなものです。 根性論の特徴には二つあります。 ①必要な要素の積み上げから限界を考える。限界からリソース配分を考えるのではない。 ②限界は思い込みである。限界を突破することで人は成長する。 ②に関してはあながち間違えていません。確かに限界だと思っているところまでやると人は成長することが多いです。だから根性論はやる気のある人もない人も一定の段階まで成長させる力を持っています。 しかし、根性論の問題点は限界が曖昧になることです。「必要なものは必要」と、大事そうなものを際限なくどんどん積み上げていってしまうので

    再配分と根性論|DaiTamesue為末大
  • ハイパーインフレの悪夢 新潮波より|DaiTamesue為末大

    子供の頃、当たり前のようにあるものがなくなったらどうなるんだろうとよく頭の中で思い浮かべていた。ちょうどブルーハーツの「情熱の薔薇」で「今まで覚えた全部出鱈目だったら面白い」と歌われた頃だ。 もし通貨が出鱈目になったらどうなるのだろうか。それが想像ではなく、第一次大戦後の欧州で現実に起きた様子をつぶさに描いたのが書である。ハイパーインフレに見舞われたドイツ国民が大混乱する中で、自らの資産は守られているイギリスの駐ドイツ大使が冷静に状況を観察し国に報告している。その報告書が縦軸となって描かれている。 読んでいて桁が全くわからなくなるほど通貨の価値が下落する。それがハイパーインフレだ。例えば一つの目安として、インフレ以前では5000億個の卵が買えた値段で、1個の卵しか買えなくなった。つまり通貨に5000億分の1の価値しかなくなったということだ。しかもそこまでいくのにかかった時間はたったの5

    ハイパーインフレの悪夢 新潮波より|DaiTamesue為末大
  • オリンピックを終えたアスリートの方へ|DaiTamesue為末大

    オリンピックを終えた選手の皆さんお疲れ様でした。結果が良かった方も思わしくなかった方もいると思いますが、どの選手もここまで努力してきたことは素晴らしいことだと思います。 このようなタイミングでお話しするのは憚られますが、オリンピックに出たりメダルを取っても幸せになるとは限りません。東京五輪の残像というがあります。1964年に東京五輪に出場した選手を追跡取材しているものです。オリンピックの光があまりにも強いために、呪縛から逃れられず苦しむ様子が描かれています。オリンピックに出る方法、勝つ方法はたくさん語られていますが、出てしまった後どのように生きていくかは実はあまり語られていません。 まず第一に大きな大会の後や目標を達成してしまった後に、燃え尽き症候群と言われる症状が出ることがあります。アスリートは極度の重圧にさらされているために一般の方よりも精神的なダメージを受けやすい状況にいます。人間

    オリンピックを終えたアスリートの方へ|DaiTamesue為末大
    wktk_msum
    wktk_msum 2021/08/09
    燃え尽き症候群で苦しんだ自分には響く文だった/この文やアスリートを叩くのはさすがにおかしいよ…。与えられた持ち場でベストを尽くした人に向けて良い発言じゃない。アスリートを利用したクズどもを叩けよ
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