最近ではArm、RISC-Vなど組み込みでも華々しい活躍を見せているRISCプロセッサ。その歴史的経緯を、IT史に詳しい大原雄介さんが解説する。 MIPSの成功は、多くのメーカーに路線変更を余儀なくされた。なにせMIPS R2000とこれに続くMIPS R3000は、あっという間に多数のワークステーションメーカーに採用されることになったからだ。そして自社でプロセッサを開発していたベンダーは、少なくともR3000を上回る性能を出せない限り、新製品の競争力が著しく劣ると見なされることを理解せざるを得なかった。 結果どうなったかと言えば、多数のメーカーが一斉にRISCプロセッサの開発に飛びつくことになる。Sun MicrosystemsはそれまでのMC68K路線を捨てて、自社でSPARCチップの開発をスタートする。HPは、それまでのHP-3000という独自アーキテクチャのCISCと、その後継にな
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