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「ライトノベルに携わる人々は今一度「風と共に去りぬ」を読むといい」を読んだ。 要約すると、「ライトノベルは読みやすさを重視するあまり、小説本来の魅力である苦みを軽視している。それでは読者に飽きられてしまう。だから、たとえば『風とともに去りぬ』に学んで小説本来の魅力を勉強するべきだ」という内容。 まず、id:skerenmiが既に書いていることだけれど、「暗さや苦さや重さが作品中で重要な役割を果たすライトノベル」はふつうに存在します。 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない (富士見ミステリー文庫) 作者: 桜庭一樹,むー出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2004/11メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 847回この商品を含むブログ (501件) を見る ブライトライツ・ホーリーランド (電撃文庫) 作者: 古橋秀之,前嶋重機出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2000/01/0
第13話です。いよいよクライマックスへ。 13.メール 「あ……」 半ばまで水割りが入ったグラスが、伸ばした指先にふれて揺れた。しまった、と思う間もない。グラスは一瞬、斜めに傾いだまま静止したかと思うと、次の瞬間、音を立てて倒れた。水割りは卓上に散らばり、その端から床へとしたたり落ちる。 敷居は、呆けたような目でその惨状を見つめた。こぼれた酒を拭くため立ち上がることさえ億劫だった。 本当に、これが、あの凍てついた目をしていた男だろうか。 いまのかれを見る者は、そう疑問に思うかもしれない。それほど無残に変わり果てた姿だった。丁寧に梳かしつけていた髪は乱れ、シャンとしていた服装は薄汚れ、そして、瞳はアルコールで濁っている。たとえるなら、いまのかれは、いわばかつての敷居住人の廃墟にすぎなかった。 と、その唇からかすかな笑声がもれた。自分自身を嘲り、笑殺しようとする、歪んだ笑いだった。やがて、その
エレGY (講談社BOX) 作者: 泉和良出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/07/02メディア: 単行本購入: 11人 クリック: 130回この商品を含むブログ (69件) を見る よく見ると、メールには添付ファイルがあった。 昨日の日記の内容が蘇る。 まさか……、パンツが…… いやいや……、焦ってはいけない。 そんな都合のいいパンツなどあるだろうか。 その男の名はジスカルド。フリーウェアゲームの世界ではその名を知られたクリエイタである。 フリーウェアゲームとは、オンラインで無料販売するゲームのこと。その内容は千差万別だが、営利を目的としていない点が共通している。 しかし、ジスカルドはその売上げで生活していた。ゲームそのものは金にならなくても、その副次品で食べていくことができるのだ。 もっとも、その実態は今日の生活費にも事欠くありさま。ある日、とうとう切れたかれは、ウェブログで
PSYCHE (プシュケ) (スクウェア・エニックス・ノベルズ) 作者: 唐辺葉介,冬目景出版社/メーカー: スクウェア・エニックス発売日: 2008/07/26メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 29人 クリック: 950回この商品を含むブログ (85件) を見る 「何もかもただの音楽なのよ。ある日目を覚ましたらレコーダーが止まってみんな死んでいるわ。ねえナオ、そうであってほしい?」 ひとつの噂話がネットを流れている。唐辺葉介という名の新人作家の正体が、引退したシナリオライター瀬戸口廉也だというのである。 『CARNIVAL』、『SWAN SONG』、『キラ☆キラ』の3作をのこし、いなくなってしまった奇才が、ライトノベルの世界で新作を上梓する。いかにもありそうな話であるが、はたして本当なのか? さっそく読んでみた。 読んでみたのだが……これはひょっとしたらひょっとするかもしれないな
キラ☆キラ 出版社/メーカー: OVERDRIVE発売日: 2007/11/22メディア: DVD購入: 7人 クリック: 288回この商品を含むブログ (63件) を見る 「知ってる? 猫って、異常に我慢強くてね、大けがしても、平気な顔で座ってたりするんだよ。だから、外で飼ってると気がつかないことが多くて。もっと痛そうな顔すれば、助けてあげられるのにねっ」 終わった! どういうわけか購入してから半年もかかったが、遂に『キラ☆キラ』を終了させた。 何ヶ月も放置しておいていうのも何だけれど、非常におもしろかった。『SWAN SONG』のような歴史的名作ではないにしろ、キュートでポップな佳作。 結果としてシナリオライター瀬戸口廉也最後の作品になってしまったわけだけれど、この一作でかれの名前は多くの読者に記憶されることになったと思う。本当に惜しいひとを去らせてしまった。 改めて説明するまでもない
あと、シナリオに関しても、面白いシナリオを書けるかどうかと文章力=技術があるかどうかは別問題ですよね。エロゲ業界では、面白いシナリオや感動的なシナリオを書ける人を無条件で「上手い」と評価しがちですけれど、それは違うんじゃないでしょうか。 その典型的な例が奈須きのこ氏で、はっきり言って彼の文章を隅から隅まで面白いって言う人ってものすごく少ないと思うんです(というかほとんどの人はアレを全部まともに読んですらいないと思う)。彼のシナリオがあれだけ多くの人に受けているのは、設定に魅力があるのと、要所=クライマックスのシーンを怖ろしく鮮烈に描けるからです。 Half Moon Diary「エロゲの優劣は技術じゃないよ、という話」 おおむね同意なんですけれど、文章力だけを「技術」とみなすことには少し違和感が。 魅力あふれる設定を生み出すことも、「要所=クライマックスのシーンを怖ろしく鮮烈に描」くことも
オタクコミュニスト超絶マンガ評論 作者: 紙屋高雪,きあ出版社/メーカー: 築地書館発売日: 2007/11/20メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 4人 クリック: 225回この商品を含むブログ (32件) を見る 大手漫画書評サイト「紙屋研究所」の管理人、紙屋高雪さんの著書。「紙谷研究所」に掲載された記事をもとに、大幅書下ろしを加え、充実した内容に仕上げている。サイト既読者も未読者も必読の名著である。 と、一通り褒めたところで、一点、違和感を覚えた作品論について語っておこう。ほかでもない『よつばと!』評のことである。 よつばと! (1) (電撃コミックス) 作者: あずまきよひこ出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2003/08/27メディア: コミック購入: 27人 クリック: 502回この商品を含むブログ (753件) を見る この本では、『よつばと!』を「終わらな
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