立憲民主党の枝野幸男代表は30日、国会内で共産党の志位和夫委員長と会談し、次期衆院選で政権交代が実現した場合に、共産が連立に入らず、「限定的な閣外からの協力」をする方針で一致した。自民党の岸田文雄総裁の選出を受け、野党が結束して対抗する狙いがある。両党が将来的な閣外協力で合意するのは初めてで、共産は立憲と競合する小選挙区で候補者を取り下げるなど候補者調整を進める方針。 立憲はこれまで、共産が連立に入ることはないと説明し、共産は「閣内・閣外協力ともにあり得る」と述べるなど、政権交代後の枠組みが不明確だった。立憲の支持団体の連合の神津里季生会長は、共産の閣外協力への反対を表明しているが、枝野氏は30日、「神津氏は、あらゆる法案の事前審査や内閣提出法案への賛成を前提とした狭い意味の閣外協力を言っており、それとはまったく違う」と理解を求めた。