英国のヘンリー王子がアフガニスタンで軍務中、イスラム主義組織タリバンの戦闘員を「人間ではなくチェスの駒」と思って殺害したと告白したことについて、国内外で波紋が広がっている。現在アフガンで政権を掌握するタリバンの幹部は強く反発し、英軍関係者からも「敵の報復を招きかねない」と懸念の声が上がっている。 英メディアによると、王子は10日発売予定の自伝「スペア」の中で、タリバン兵を人間と思わず、「チェスの駒」を盤上から消す感覚で排除したと振り返った。殺害したのは計25人だったことも明らかにした。 これに対し、タリバン内の強硬派で、米国がテロ組織に指定する「ハッカーニ・ネットワーク」のアナス・ハッカーニ幹部は6日、ツイッターで王子を非難。「あなたが殺したのは駒ではなく人間だ。彼らの帰りを待っていた家族がいたのだ」と投稿した。タリバンの別の幹部も同様に王子を批判する声明を出した。
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