ぜんぶの俳句のデータベースです
【緊急寄稿】コロナが芸術にもたらした未曾有の変異をとらえるために――「ディスタンス・アートの創作論」宮本道人(科学文化作家) 小説家パオロ・ジョルダーノが非常事態宣言下のイタリアで『コロナの時代の僕ら』を生み出したように、いま様々な表現者・作り手が未曾有の状況とそれぞれに向き合い、新たな作品を発表している。星野源「うちで踊ろう」、ZoomとYouTubeを使った「視聴者全員で演出する演劇」、ジャルジャルのリモート漫才、アイドルグループによるリモートライブ……それら「ディスタンス・アート」は何を描き、どのように鑑賞され、未来にいかなる影響をもたらすのか? 超リモート社会を舞台にしたアイザック・アシモフ『はだかの太陽』や「DEATH STRANDING」など「ディスタンス時代以前」の作品も参照しつつ、フィクションと現実の関係に迫る。科学文化作家・宮本道人氏による緊急寄稿。 ディスタンス・アート
東京は渋谷の「Bunkamuraザ・ミュージアム」で「みんなのミュシャ」展を観(み)てきた。アルフォンス・ミュシャが、女優サラ・ベルナールの専属デザイナーとしてポスターを描き、「ミュシャ様式」と呼ばれる独特の画風を確立するまでに、実に多くの影響を受け続けたことがよくわかった。そしていったん「ミュシャ様式」が確立すれば、時空を超えて影響を与え続ける。波打つような長い髪の女性が円い輪に囲まれて美しい花で飾られるあの様式は、日本でも与謝野晶子『みだれ髪』の表紙や、『明星』その他の多くの雑誌の表紙を飾った。いまでは多くのマンガに影響を与え続けている。「模倣」であることはまちがいないが、すでに一つの「様式」となっているから「盗作」とは言わない。でも、明治の日本の場合はどうなのだろうと、ふっと思った。 「芥川賞選評」(文芸春秋9月)を読んだ。今回の芥川賞については、小谷野敦の発言に賛成する(倉本さおり
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