映画のエンドロールを眺めながら、『人生はなんてままならないものなのだろう』と思う。 物語が終わって本を閉じるとき、『誰かだけが悪いなんて、割り切れないなあ』と思う。 いつの頃からか、みんながハッピーになって終わる物語にあまり触れなくなった。 ままならなくて割り切れなくて、でも全員が一生懸命で愛しくて。 そういう物語の方が、好きになった。 それはつまり、本当の意味で人生を愛し始めたということなのかもしれない。 *** 生きていると、『誰も悪くないのに全員が傷ついていて、でもそこから身動きがとれなくなってしまうこと』が世の中には思いの外たくさんあることに気づく。 誰かがどこかで諦められればいいのかもしれないけど、そうやって簡単には割り切れないからこそ人間の感情は奥深い。 好き嫌いとか、プライドとか、価値観の違いとか。 損得だけではジャッジできない自分自身の複雑さに、私たちは苦しめられる。 大切
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