2019/02/10 Sun - 有賀暢迪×白石直人 「概念はいかに生まれ、共有されるか」 『力学の誕生―オイラーと「力」概念の革新』(名古屋大学出版会)刊行記念 有賀暢迪さんの新刊『力学の誕生―オイラーと「力」概念の革新』が名古屋大学出版会より刊行されました。 「ニュートン力学」という言葉があるように、物理学の根底をなす力学は、ニュートンが17世紀に確立したと思われがちです。しかしながら、現代に通じる力学は当時まだ存在していませんでした。そもそも目に見えない「力」という概念自身が、現在から見れば曖昧な要素を含んでいて、力学の土台があやふやなものだったのです。 18世紀に自然哲学と決別し、力学はどのように自然科学として生まれ直したのか。本書では、オイラーが果たしたその画期的役割を、17世紀から18世紀にかけて活躍したさまざまな人との関係の中で描き出します。 B&Bでは本書の刊行を記念したイ