WHOが感染症「サル痘」について、7月23日「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたると発表しました。 この感染症について知りたいという方に向けて、2021年7月刊『疾病捜査官』のサル痘に関する記述箇所の一部を公開いたします。 著者のアリ・S・カーン氏は、米国CDCで国内外の感染症アウトブレイク封じ込めに長年従事してきた専門家。 本書では、以前ザイール(現・コンゴ民主共和国)や米国ウィスコンシン州で発生したサル痘のアウトブレイクに著者が対応したときの様子が記述されています。 私たち人間は、この惑星が自分たちの所有物であるかのようにふるまっているが、実際に物事を動かしているのは微生物や昆虫だ。感染症は、指揮官がだれなのかを私たちに気づかせるために彼らが用いる手段であり、それにはげっ歯類やコウモリなどの小型動物の力を借りることが多い。実際のところ、新興感染症の70パーセントから80パー
![サル痘と疾病捜査官。アリ・S・カーン『疾病捜査官』より第四章冒頭ウェブ公開](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/552ffa633fda7e8ca660dbf5994aae3c328736bd/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmagazine.msz.co.jp%2Ffileadmin%2Fres%2Fcover%2F09%2F09016_1.jpg)