1.『この広い世界にふたりぼっち』葉鳥哲/MF文庫J 美しい少女と白い狼が結婚するところから始まる暗黒メルヘンチック現代異能バトル。なんだそれ。設定は北欧神話をベースに構築され、また森に棲む狼たちの戦いはまるでヨーロッパの民話のようで、しかし物語の舞台は現代の日本で、ヒロインはイジメの蔓延る学校に通っていて、そしてクライマックスは魔法使いとの異能バトルである。…なんともカオスだけど、でも作品のまとう雰囲気は一貫して暗く、重くて、だからこそ不思議な統一感があるのだ。中二病系の暗い作品が好きな人にはもうご馳走みたいな話だと思う。 2.『塔の町、あたしたちの街2』扇智史/ファミ通文庫 “歪気”と呼ばれるエネルギーを利用して発展してきた不思議な町を舞台に、ヒロインとその親友がいちゃついたり喧嘩したりする百合ん百合んな物語。の第二巻にして最終巻。う、打ち切りなんかじゃないんだからねっ! いや、打ち切